国内/輸入盤未開封新品でございます。
内容は言わずもがな。
ラインナップはNWOBHM系名手揃い。
Robin McAuley(Vo、ex-Grand Prix)、御存知!名手Michael Schenker(G、ex-UFO、MSG)、Steve Man(G/Key&Vo 現Lionheart)、
Rockey Newton
(B&Vo、現Lionheart/Grand Slam、かのDef Leppardスタジオコーラス要員)、
Bodo Schoff(Ds、Per)となります。
尚、制作末期にSteve Manが脱退、Mitch Perry(G&Key、Vo、但し今作では2曲ギターソロ・オーヴァーダビングのみ、ex-Talas、Heaven)加入となります。
プロデュースはかの故Andy Jones
となります。
(かのFreeとその関連、Delaney & Bonnie &Friends、Led Zeppelinのエンジニアを務める。また、かのCinderella、Autograph等アメリカ系HR/HM系をも手掛ける)
初期MSGが崩壊。
ビジネス・トラブル(いつもの事でございますが.....)解決もあり暫く音楽シーンから離れ、かの兄Rudolf Schenkerを頼りドイツに戻っていたMichael Schenker。
引退が囁かれておりましたが音楽ビジネス側が手放す訳が無く(笑)兄Rudolf在籍Scorpionsのマネージメントが関わり、新バンド結成に動く事となります。
そしてNWOBHMのポピュラー面を担った名バンドGrandPrix離脱後かのChris Glen等と”GMT”を結成。またToto絡みのドイツのプロジェクト”Far Corporation”に参加、
ドイツを拠点としてソロとしても活動を始めたものの芳しいものではなかったRobin McAuley。
TV番組でかの”Far Corporation”のスタジオ・ライヴを観たMichael Schenkerが興味を持ち、マネージメントに仲介を依頼。
両者が顔合わせとなりますが、非常にウマが合った模様でバンド結成を模索。
Robin McAuleyのポピュラー系NWOBHM人脈からLionheart組のSteve Man/Rocky Newton、ドイツ・セッションミュージシャン界隈からBodo Schoffを起用し制作されたという経緯がございます。
(双方共にRobin McAuley関連の感がございますが、後者は、同じ母国語のドイツ人をMichael Schenkerが望んだ事から、
英語堪能で国際的な活動の経歴を持った人物を起用という感)
そもそもが”McAuley Schenker Group”名義。”M.S.G.”との事で”Robin McAuleyとMichael Schenkerの音楽的パートナーシップ”を中心とした”Group”との事でございます。
そもそも”初期Michael Schenker Group”時代はMichael Schenker以外に音楽的主導権を握るソングライターがいない事もあり、
(メロディ面を含め)創作面を全て負うという立場にMichael Schenker自身が疲弊した感がございます。
新バンドでは(メロディ面を含め)単独で作曲が出来るRobin McAuleyそして(かのLionheartの参謀でもあった)Steve Manが存在している事があり、
Michael Schenkerは肩の荷を下ろしたという感がございます。
NWOBHMのポピュラー面を担った名バンド”Grand Prix””Lionheart”のメロディアスさを八十年代的に洗練させた感のある音楽性で、
Michael Schenker特有の叙情性のあるメロディアスさやハードさを加えた感がございます。
リリース当時は衝撃/問題作扱いされた作品でございます。
プロデューサーである故Andy Jonesが当時アメリカ系HR/HMを手掛け成功を収め(音響面を含め)名声を博していた事もあり、
アメリカン・メロディアスHR/HM系の音楽性を指向した感がございますが、
プロデューサー故Andy Jones含め皆
英国/
アイルランド/ドイツというヨーロッパ系。
Michael Schenker在籍時UFO、初期MSG含め英国HR/HMという観点から見れば問題作となりますが、
英国/ヨーロピアン系ロックという観点から鑑みれば洗練メロディアス系ヨーロピアンHR/HMの傑作となる感がございます。
正直Robin McAuley/Steve Man主導の音楽性の感がございますが、ハードさや躍動感はMichael Schenkerが担っており、
また(コーラス除く)メロディアスさは前述二名にMichael Schenkerの融合という感がございます。
典型的な八十年代HR/HM的リズムの有り方や楽曲の細かい構築性が以前のMichael Schenkerの音楽性と異なる事が問題視されますが、
何せメロディ面も担えるという
ソングライターが
三名
。
以前からPhill Mogg等々と共作をした
Michael Schenkerではござい
ましたが、
UFO時代からメロディアス面はMichael Schenker自身が一手に担うというもの。以前と創作環境が大幅に変わり、そこがミソという感が致します。
アメリカでは初期MSGよりもセールス/チャートアクションが良いもので、かの”Rush”の前座にも起用されるなど好調な活動を展開。
また日本では結構インターバルを置いた登場で大きな成功を収めたものの、以前のMichael Schenkerを求めるファンも多く、賛否両論と化します。
ツアー後Mitch Perryが離脱。参謀Steve Manが復帰したものの、次作の音楽性に大きな影響を与える事となります..............................................
今作の楽曲”Love's not a game”には”A Nelson”の作曲クレジットがございます。
かのNWOBHMの名バンド”Praying Mantis”~”Stratus”(ex-Iron maidenの名ドラマー故Clive BurrとPraying MantisのTroy兄弟結成)の
Key奏者Alan Nelsonの模様で、NWOBHMの興味深い人脈が見られます。
NWOBHMは、Iron Maiden、Saxon、Angel Witch、Whitespirit、Diamond Head等々という名バンドで語られ、
後の”Thrush Metal Movement”に繋がる事でも知られます。
されど、Praying Mantis、Grand Prix等々のメロディアス/ポピュラー系の名バンドが存在していた事でも知られ、
この”M.S.G.”やこの”M.S.G.”が拠点としたL.A.の”L.A.Metal Movement”にもその音楽性が引き継がれている事が
興味深いものでございます.............
さて三作 Grand Prix”Grand Prix”/”Samurai”、
Lionheart”Lionheart”
でございますが........................
NWOBHM中後期の作品でそのムーヴメントの洗練/ポピュラー部門を象徴した作品でございます.
今作の主役たるRobin McAuley及び関連、今作の参謀格Steve Mann/Rocky Newton参加の傑作。
今作の音楽性に非常に大きな影響を与えた重要な作品という感が有り、誰が何を担ったか?が窺えるものでございます............
また、Rocky NewtonはDef Leppardスタジオ・コーラス要員という事があり、今作のコーラスの有り方がそれに似ているという感がございます..........
現在では入手が非常に困難。
この機会に是非。