通常、純銀と呼ばれるものの純度は ”3n=99,9%”と、銅材で云えば一般的な タフピッチ銅と同等の純度であり
極めて純度の低い、汚れた材質であったとの認識から開発がスタート。2年以上の歳月を掛け、ようやく
不純物を極限まで除去することに成功し、世界初の「究極純度 99,9999% 6n-Ag 超々々純銀」が誕生しました。
他の金属元素の総和が、1ppm(0,0001%)を超えることがないよう、各元素について
0,01ppm (0,000001% 1億分の1) のレベルにまで、徹底的に定量管理されたとされております。
あまりに生産困難なため 早々に打ち切られてしまい、後継機種もないまま、終焉となりました。
生産設備は 当の昔に解体され、恐らく二度と造られることのない、極めて希少なマテリアルでございます。
あの頃の活況を呈していたオーディオ業界は、今思えば 本当に恵まれていた時代であったと思います。
その構造は 2芯シールド線とオーソドックスな内容ですが、音楽信号伝達を司る HOT/COLD ともに
超絶素材である、99,9999% 6n-超々純銀 のみで構成された、極めて希少な製品でございます。
このマテリアルを使用したケーブルは、この 5000シリーズのみですから、マニア垂涎となるのも納得です。
1芯あたり、0,26mmΦ の ”6n銀 素線” を11本 使い、 敢えて8本と3本に分けて 2重撚りにする、独自のマルチストランド。
それをHOTとCOLD ともに採用することで、+/-対称 Twin-Core シンメトリーな構造でございます。
絶縁体には、高価な材質である テフロン素材が採用されました。
地上で空気に次ぐ絶縁性を誇り、類まれな比誘電率ばかりか、線材の耐振動性をも高めてくれる素材で
海外メーカーでは挙って採用されている、ハイエンドケーブルには欠かせない素材でございます。
その上から 発泡ポリエチレンで強固に被膜してから、更に静電気を帯びない 天然コットンを充填した後
シールドである 銅箔を巻き上げ、もう一層 編組線を加えた、ダブルシールド構造としました。
外装シースには超電導用素材である、シルバーパウダーを配合した専用部材を纏い、最終的にメッシュチューブで仕上げてあります。
プラグ/コネクターは、スイスの名門メーカー NEUTRIK社製。 近年の同社の製品とは異なり
まだ自国=スイスで製造されていた頃の端子で、オルトフォン独自の ロジウムコンタクトを施した 特注品でございます。