貴重な日本製のアメリカ型モデルです。
日本の鉄道模型の原点は進駐軍相手に制作した外国型モデルの製作と言われています。
原点を組む流れを持つ歴史的にも貴重な品となります。
同年代の日本型モデルと比較すると、驚く程精巧な作りです。
現在でいうなれば、ムサシノモデル製に近い表現ですが、それもそのはず、
価格が日本型の3倍ほどしていました。
ある方から『舶来品』とお聞きして、まさにその通りと感じたのをお覚えています。
当時は超円安の1ドル300円~350円時代、ドル価格で考えればそれほど高いものではなかったと聞きます。
また、アメリカでは広い土地にレイアウトは当たり前の環境、輸出されたモデルのほとんどは遊び倒されてボロボロと聞きます。
一方、国内に残った(逆輸入された)モデルはその高価もとより住宅環境も手伝って、ほとんどが未走行品として残りました。
ただ、国内の数は微々たるものです。
(日本型の3倍ほどする高価な外国型モデルを集められる資金がある方は少い)
此方は数年前にコレクターが手放した極上品です。
超希少 大人気のSouthern Pacific MT-5
塗装済み商品です。
何故か日本製のアメリカ型モデルは未塗りの品が多いのですが、これはすごく不思議でした。
これは聞いた話になるのですが、
当時の日本製というのは今と異なり、信用できるものではなかったそうです。
トヨタがビバリーヒルズの坂道を登れなかっただとか、70マイル出せない!とか自動車の評価も散々な頃でした。
そのため、塗装前の状態をユーザーが検品出来るように未塗りの状態で出荷した。
機関車の塗装が多岐にわたったので塗装前の状態で止め、現地で塗装した。
らしいです。
一方、未塗りとして出回っているモデルは単なる塗装前の状態ではなく、
未塗り状態で完成品となるよう組み立てられたモデルです。
従って、半田による修正痕がほとんどなく、組は匠レベルとなります。
下手糞が組んだ品は絶対に未塗りにはなりませんので、模型そのものを楽しむものだと聞いたことがあります。
更に、組の状態の良いものをユーザーが個別で塗装を依頼したということも聞いたことがあります。
真偽の程はわかりませんが、日本製のアメリカ型モデルに塗装品が少ないのは事実です。
こちらの品は、そんな数少ない塗装品になります。
アメリカの上記に多いヘッドシルバーの
塗装です。
当方が調べたところ、現地では走行歴のある傷んだもので1000ドル~で取引されているようです。